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富山地方裁判所 昭和51年(わ)49号 判決 1976年11月10日

本籍

富山県高岡市下山田一、六三七番地

住居

同 県射水郡大門町二口三、〇二一番地

会社役員

浅野憐賢

昭和四年一〇月八日生

出席検察官

検事 杉浦肇

弁護人

弁護士 島崎良夫

主文

被告人を懲役一年四月および罰金三、〇〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、富山県射水郡大門町二口三、〇二一番地の住居地において、浅野満俺釉薬製造所の商号を用い、瓦用釉薬の製造・販売の事業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、

第一  昭和四七年分の実際所得金額が四、一六九万七、六五〇円で、これに対する所得税額が二、一一九万一、五〇〇円であるのに売上の一部を公表帳簿に記帳せず、また架空の仕入金額を公表帳簿に記帳するなどの不正手段によりその所得の一部を秘匿したうえ、昭和四八年三月一五日、同県高岡市博労本町五番三〇号所在の高岡税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が三五〇万九、三三五円で、これに対する所得税額が四〇万五、三〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、正規の所得税額との差額二、〇七八万六、二〇〇円を免れ、

第二  昭和四八年分の実際所得金額が七、五二八万九、七五九円で、これに対する所得税額が四、三六九万二、七〇〇円であるのに前同様の不正手段によりその所得の一部を秘匿したうえ、昭和四九年三月一四日、前記高岡税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が六六七万八、〇六五円で、これに対する所得税額が一二九万二、八〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告を提出し、正規の所得税との差額四、二三九万九、九〇〇円を免れ、

第三  昭和四九年分の実際所得金額が一億三、七九八万六、九七五円で、これに対する所得税額が八、八七八万九、四〇〇円であるのに、売上の一部を公表帳簿に記帳しないなどの不正手段によりその所得の一部を秘匿したうえ、昭和五〇年三月一五日、前記高岡税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が七九五万四、七五三円で、これに対する所得税額が一三三万三、三〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、正規の所得税との差額八、七四五万六、一〇〇円を免れ、もつて、それぞれ偽りその他不正の行為により所得税を免れたものである。

(証拠の標目)

一、被告人の当公判廷における供述

一、被告人に対する収税官吏の質問てん末書六通ならびに被告人の検察官に対する供述調書

一、収税官吏作成の脱税額計算書三通および脱税額計算書付表

一、高岡税務署長の証明書三通

一、収税官吏作成の現金預金有価証券等現在高検査てん末書二通

一、収税官吏作成の在庫高確認書三通

一、収税官吏作成の査察事件調査事績報告書五四通

一、株式会社北陸銀行大門支店の上申書二通

一、株式会社北国銀行高岡支店の上申書四通

一、福田守雄の収税官吏に対する供述書

一、株式会社大和銀行名古屋駅前支店の回答書

一、株式会社北陸銀行新橋支店の回答書

一、株式会社三菱銀行新橋支店の回答書

一、株式会社住友銀行大阪駅前支店の回答書

一、株式会社富山銀行本店の確認書

一、射水信用金庫大門支店の確認書

一、株式会社福井銀行高岡支店の上申書

一、株式会社福井銀行富山支店の上申書

一、富山信用金庫本店営業部の上申書

一、高岡信用金庫大島支店の上申書

一、大門信用農業協同組合の上申書二通

一、株式会社富山銀行富山駅前支店の上申書

一、株式会社富山銀行諏訪川原支店の上申書

一、株式会社富山銀行高岡駅前支店の上申書

一、株式会社富山銀行末広町支店の上申書

一、株式会社住友銀行富山支店の上申書

一、株式会社富山銀行富山支店の上申書

一、株式会社第一勧業銀行富山支店の上申書

一、株式会社第四銀行富山支店の上申書

一、株式会社協和銀行富山支店の上申書

一、株式会社北陸銀行高岡駅前支店の上申書

一、株式会社北陸銀行坂下町支店の上申書

一、株式会社北陸銀行縄手町支店の上申書

一、株式会社北陸銀行小杉支店の上申書

一、株式会社北陸銀行小立野支店の上申書

一、株式会社北国銀行寺町支店の上申書

一、株式会社北国銀行本店営業部の上申書

一、株式会社北国銀行問屋町支店の上申書

一、塩草化学陶料株式会社の上申書

一、丸浅陶料有限会社の上申書

一、敷島陶業株式会社の上申書

一、北原化学工業株式会社の上申書

一、勝野窯業原料株式会社の上申書

一、中濃窯業株式会社の上申書

一、有限会社大岩化学工業所の上申書

一、マルプ加藤釉薬加藤道則の上申書

一、株式会社山さ水野商店の上申書

一、桶谷紀代子の上申書四通

一、神谷瓦釉薬製造所神谷新吾の上申書

一、丸善窯業原料伊藤龍夫の上申書

一、森陶器釉薬森五六郎の上申書

一、合資会社中島鉱業の上申書

一、羽柴源一の上申書

一、浅野弥生の上申書二通

一、吉田機械興業株式会社の上申書

一、有限会社大益工業の上申書

一、株式会社桃井組の上申書

一、合資会社河村鉄工所の上申書

一、有限会社谷原鉄工の上申書

一、石黒セメント商事有限会社の上申書

一、石畠窯業株式会社の上申書

一、東窯工協業組合の上申書

一、能登瓦協業組合の上申書

一、能登瓦窯業協同組合の上申書

一、有限会社守田窯業工場の上申書

一、株式会社源作赤瓦工場の上申書

一、日和田窯業株式会社の上申書

一、ヤマゴ五十嵐赤瓦製造有限会社の上申書

一、丸永瓦産業有限会社の上申書

一、宮下清助に対する収税官吏の質問てん末書

一、守田透に対する収税官吏の質問てん末書

一、北口勇に対する収税官吏の質問てん末書

一、坂本好二に対する収税官吏の質問てん末書

一、被告人の上申書

一、上野喜吉に対する収税官吏の質問てん末書

一、河島政治に対する収税官吏の質問てん末書

一、浅野弥生に対する収税官吏の質問てん末書六通ならびに同人の検察官に対する供述調書

一、桶谷紀代子に対する収税官吏の質問てん末書一四通

一、河合吉信に対する収税官吏の質問てん末書二通

一、押収してある昭和四九年度元帳一冊(昭和五一年押第二八号の1)、昭和四八年度元帳一冊(同号の2)、昭和四七年度元帳一冊(同号の3)、昭和四六年度元帳一冊(同号の4)、昭和四九年度出納帳一冊(同号の5)、昭和四八年度出納帳一冊(同号の6)、昭和四七年度出納帳一冊(同号の7)、昭和四六年度売上帳七冊(同号の8)、昭和四七年度売上帳四冊(同号の9)、昭和四七年度売上帳四冊(同号の10)、昭和四八年度売上帳七冊(同号の11)、昭和四八年度売掛帳四冊(同号の12)、昭和四九年度売掛帳四冊(同号の13)、昭和四五年度仕入帳一冊(同号の14)、昭和四六年度仕入帳一冊(同号の15)、昭和四七年度仕入帳一冊(同号の16)、昭和四六年度原料在庫帳一冊(同号の17)、昭和四六年度製品在庫帳一冊(同号の18)、昭和四七年度原料在庫帳一冊(同号の19)、昭和四七年度製品在庫帳二冊(同号の20)、昭和四八年度原料在庫帳一冊(同号の21)、昭和四八年度製品在庫帳一冊(同号の22)、昭和四八年度釉薬在庫帳一冊(同号の23)、昭和四九年度原料在庫帳一冊(同号の24)、昭和四九年度釉薬在庫帳一冊(同号の25)、昭和四九年度製品在庫帳一冊(同号の26)、昭和四七年度受取手形整理帳一冊(同号の27)、昭和四六年度受取手形整理帳一冊(同号の28)、昭和四八年度残高綴一冊(同号の29)、昭和四九年度残高綴一冊(同号の30)、昭和五〇年度残高綴(同号の31)、昭和四六年度在庫調査表一冊(同号の32)、昭和四六年度試算表綴一冊(同号の33)、昭和四七年度試算表綴一冊(同号の34)、昭和四七年度在庫調査表一冊(同号の35)、昭和四七年度釉薬関係売上仕入明細綴一冊(同号の36)、昭和四七年度統計表綴一冊(同号の37)、昭和四八年度統計表綴一冊(同号の38)、昭和四八年度試算表綴一冊(同号の39)、給与並びに賞与資料一冊(同号の40)、購入控一冊(同号の41)、昭和四九年度精算表綴一冊(同号の42)、昭和四九年度統計表綴一冊(同号の43)、昭和五〇年度統計表綴一冊(同号の44)、昭和五〇年度統計表綴一冊(同号の45)、昭和五〇年度精算表綴一冊(同号の46)、支払手形記入帳一冊(同号の47)、ノートブック(家計簿)二冊(同号の48)、領収書八冊(同号の50)、給料計算書一冊(同号の52)、請求書、領収書九九枚一綴(同号の53)、銀行関係計算書(株式会社北陸銀行大門支店分)八一枚一綴(同号の54)、銀行関係計算書(株式会社北国銀行高岡支店分)一二八枚一綴(同号の55)、定期預金明細帳一冊(同号の56)、代金取立手形通帳(株式会社北国銀行高岡支店)二九冊(同号の57)、代金取立手形通帳(株式会社北国銀行高岡支店)四冊(同号の58)、代金取立手形通帳(株式会社協和銀行富山支店)二冊(同号の59)、代金取立手形通帳(株式会社北国銀行問屋町支店)三冊(同号の60)、代金取立手形通帳(株式会社北陸銀行大門支店)三冊(同号の61)、代金取立手形通帳(株式会社富山銀行本店)一冊(同号の62)、代金取立手形通帳(株式会社北陸銀行高岡駅前支店)一冊(同号の63)、代金取立手形通帳(株式会社北国銀行問屋町支店)一冊(同号の64)、代金取立手形通帳(株式会社北陸銀行坂下町支店)一冊(同号の65)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行高岡支店)三六冊(同号の66)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行大門支店)一四冊(同号の67)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行大門支店)四冊(同号の68)、普通預金通帳(株式会社北国銀行高岡支店)三冊(同号の69)、普通預金通帳(射水信用金庫大門支店)二冊(同号の70)、普通預金通帳(高岡信用金庫大島支店)一冊(同号の71)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行小杉支店)一冊(同号の72)、普通預金通帳(株式会社協和銀行富山支店)二冊(同号の73)、普通預金通帳(株式会社北国銀行問屋町支店)三冊(同号の74)、給料計算書一冊(同号の75)、小手帳四冊(同号の76)、総合口座通帳(株式会社北陸銀行小立野支店)一冊(同号の77)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行大門支店)一冊(同号の78)、普通預金通帳(株式会社北国銀行高岡支店)一冊(同号の79)、普通預金通帳(株式会社北国銀行高岡支店)一冊(同号の80)、普通預金通帳(大江農業協同組合)一冊(同号の81)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行大門支店)一冊(同号の82)、代金取立手形通帳(株式会社北国銀行問屋町支店)五冊(同号の83)、代金取立手形通帳(射水信用金庫)一冊(同号の84)、代金取立通帳(株式会社北陸銀行大門支店)一冊(同号の85)、集金票控(株式会社北国銀行)一冊(同号の86)、株式会社協和銀行富山支店関係資料一綴(同号の87)、金銭出納帳一冊(同号の88)、利息計算書八枚綴、口座振替通知書等三三枚綴二綴(同号の89)、取立手形預り証三枚一綴(同号の90)、昭和四六年度元帳二冊(同号の91)、昭和四七年度元帳一冊(同号の92)、昭和四八年度総勘定元帳一冊(同号の93)、昭和四九年度売上帳二冊(同号の94)、昭和四七年度売上帳四冊(同号の95)、売上帳八冊(同号の96)、昭和四六年度仕入帳一冊(同号の97)、昭和四七年度仕入帳一冊(同号の98)、昭和四八年度仕入帳一冊(同号の99)、昭和四九年度仕入帳一冊(同号の100)、売上帳四冊(同号の101)、仕入帳一冊(同号の102)、昭和四七年度現金出納帳一冊(同号の103)、昭和四八年度現金出納帳三冊(同号の104)、昭和四九年度現金出納帳一冊(同号の105)、昭和四七年度受取手形記入帳一冊(同号の106)、昭和四八年度受取手形記入帳一冊(同号の107)、昭和四九年度受取手形整理帳二冊(同号の108)、昭和四八年度受取手形整理帳一冊(同号の109)、昭和五〇年度受取手形整理帳一冊(同号の110)、昭和四八年度仕入帳一冊(同号の111)、昭和四九年度仕入帳一冊(同号の112)、振替伝票綴一二綴(同号の113)、昭和四七年度賃金台帳一冊(同号の114)、昭和四八年度賃金台帳一冊(同号の115)、昭和四九年度賃金台帳一冊(同号の116)、小切手控(株式会社北国銀行高岡支店)一五冊(同号の121)、小切手控(株式会社北陸銀行大門支店)四五冊(同号の122)、普通預金通帳(株式会社北国銀行高岡支店)二七冊(同号の123)、普通預金通帳(株式会社北陸銀行大門支店)四四冊(同号の124)、普通預金通帳(株式会社北国銀行高岡支店)一五冊(同号の125)、普通預金通帳(射水信用金庫大門支店)四冊(同号の126)、普通預金通帳(大江農業協同組合)一冊、納税貯金通帳、特別当座貯金通帳(大門信用農業協同組合)各一冊(同号の127)、普通預金通帳(射水信用金庫大門支店)二冊(同号の128)、当座勘定控帳(株式会社北国銀行)三冊(同号の129)、当座勘定控帳(株式会社北陸銀行大門支店)八冊(同号の130)、約束手形控(株式会社北陸銀行大門支店)九冊(同号の131)、約束手形控(株式会社北国銀行高岡支店)三冊(同号の132)、代金取立手形(小切手)預り帳(大門信用農業協同組合)一冊(同号の133)、代金取立手形通帳(射水信用金庫大門支店)二冊(同号の134)、代金取立手形通帳(株式会社北陸銀行大門支店)四冊、代金取立通帳(同店)一冊(同号の135)、代金取立手形通帳(株式会社北国銀行高岡支店)一五冊(同号の136)、決算資料一七袋(同号の137)、昭和四五年度手形割引計算書一冊(同号の138)、昭和四六年度手形割引計算書一冊(同号の139)、昭和四七年度手形割引計算書一冊(同号の140)、昭和四八年度手形割引計算書一冊(同号の141)、返却手形二綴書替手形一綴(同号の142)、書替手形一綴(同号の143)、書替手形三綴(同号の144)、書替手形一綴(同号の145)、返却手形一綴(同号の146)、昭和四九年度手形割引計算書一綴(同号の147)、公害防止資金空手形綴一綴(同号の148)、公害防止資金借入綴一冊(同号の149)、設備近代化公害防止資金借入台帳一冊(同号の150)、雑書類二綴(同号の151)、売買契約書、納品書など一綴(同号の152)、領収書控六冊(同号の153)、昭和五〇年度売上帳四冊(同号の154)、値引申請書綴二冊(同号の155)、昭和四七年度統計表綴一冊(同号の156)、昭和四六年度釉薬統計表綴一冊(同号の157)、昭和四五年度在庫調査書一冊(同号の158)、昭和四五年度原料在庫帳一冊(同号の159)、昭和四五年度製品在庫帳一冊(同号の160)、昭和四六年度残高表一冊(同号の161)、値引申請書綴一冊(同号の162)、雑書類一束(同号の163)、値引控帳一冊(同号の164)、未処理事件処理案一冊(同号の165)、請求書控綴二四冊(同号の166)、雑書類(値引申請書綴、不許可値引申請書綴ほか)三綴(同号の167)、仕入帳一冊(同号の168)、請求書発送控一冊(同号の169)、請求書控綴一冊(同号の170)、売掛帳六冊(同号の171)、雑書類(値引申請願)一束(同号の172)、雑書類一綴(同号の173)、元帳一冊(同号の174)、小手帳(昭和四九年度)一冊(同号の177)、小手帳(昭和五〇年度)一冊(同号の178)、昭和四九年度総勘定元帳一冊(同号の179)、固定資産台帳一冊(同号の180)

(法令の適用)

被告人の判示各行為はそれぞれ所得税法二三八条に該当するところ、所定刑中いずれも懲役刑と罰金刑を併科することとし、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、懲役刑については同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第三の罪の刑に法定の加重をし、罰金刑については同法四八条二項により各罪所定の罰金額(ほ脱額相当)を合算し、その刑期および金額の範囲内で被告人を懲役一年四月および罰金三、〇〇〇万円に処し、右罰金を完納することができないときは、同法一八条により金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし、情状により同法二五条一項(一号)を適用してこの裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予することとする。

よつて、主文のとおり判決する。

(裁判官 北澤貞男)

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